記事の詳細
お酢の種類 原料や製造方法によって種類が違う
醸造酢は原材料によって穀物酢と果実酢、それ以外の醸造酢に分類され、それぞれJAS規格で定義されています。
■穀物酢
醸造酢のうち、米・小麦・玄米・とうもろこしなどの穀物1~2種類以上を1000ml中に40g以上使っているお酢全般を「穀物酢」と呼んでいます。
穀物酢は、さらに次のように分けられています。
・米酢
米を1000mlにつき、40g以上使って製造されたお酢のことです。米を使っていても、その量が40g未満のものは穀物酢となります。
お寿司や酢の物などに使われることが多く、まろやかな風味が特徴的です。
しかし、米酢のなかには酸味の強いタイプがあります。お酢はお酒を「純米酢」と呼ばれることが多く、
最近でも1000mlにつき120gの米が必要と言われています。米本来のうまみやまろやかさを味わえるだけでなく、
穀物酢や米酢に比べて酢酸などの有機酸を多く含んでいます。
・黒酢
米または米に小麦が大麦を加えたものが原料で、1000mlにつき180g以上の米を使用しています。
醗酵・熟成によって褐色または黒褐色になったものを「米黒酢」と呼びます。
また、1000mlに大麦のみを180g以上使い、醗酵・熟成させて褐色または黒褐色になったものは「大麦黒酢」です。
黒酢が他の酢に比べて「健康に効果的」と言われているのは、身体の代謝に欠かせないアミノ酸を豊富に含んでいるからです。
そのアミノ酸の含有量は、穀物酢が100ml当たり約50~80㎎に対し、黒酢は約600㎎と圧倒的です。
・その他の穀物酢
米酢や米黒酢、大麦黒酢以外のお酢は単に穀物酢と言われます。原材料は主に麦や米、トウモロコシなどです。
価格も安くさっぱりした風味で使いやすく、ポピュラーなお酢と言えるでしょう。
■果実酢
かじるの搾汁が、1000mlにつき300g以上のものを呼びます。
果実酢には「りんご酢」と「ぶどう(ワインビネガー)」が定義付けられ、その他の果実酢は単なる「果実酢」と呼ばれています。
■その他の醸造酢
例えばトマトを原材料にした場合、1000mlにつき570g以上のトマトを使ってお酢を作ると「トマト酢」と記載できます。
醸造酢のなかでも穀物酢のなかでも殻類や果実、その他の農産物もしくはハチミツを使用しないものであって、
決められた量以上の野菜を使用して作られたお酢は「○○酢」と記載でき醸造酢として認められています。