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黒酢が黒い(琥珀色)の理由・・・
黒酢は普通の酢と違って、なぜ黒いのでしょうか。

 

■黒酢が黒いのは発酵・熟成過程で起こる”色の変化“が原因
黒酢はその名の通り黒い色をした酢だから「黒酢」と呼ばれているわけですが、
黒酢の黒い色はアミノ酸(アミノ基)と糖分(カルボニル基)の化学反応によって色が琥珀色に変化するのです。
この化学反応のとことを「アミノカルボニル反応」もしくは、「メイラード反応」と言います。
黒酢でも色の濃さが違うのはその熟成期間が関係してきます。
熟成期間が長ければ長いほど、色が濃くなると言われています。黒酢の黒はアミノ酸が豊富に入っている証拠なのです。
「アミノカルボニル反応」により食品の褐変は独特の香り・色・つやなどを生成する、
抗酸化性ができて保存性が高まるなど価値を向上させる場合が多いです。

 

■黒酢が公的に定義されたのは最近
注目や人気を集める黒酢ですが、実は最近まで明確な定義がありませんでした。
そのため粗悪品が出回る危険が危惧され、ようやく2003年に農林水産省によって黒酢のJAS規格(※農林物質の規格及び品質表示の適正化に関する法律により、食料品などが一定の品質や特別な生産方法でるくられていることを保証する規格制度)を定め、食酢の中に「米黒酢」と「大麦黒酢」の2項目を新たに加えました。

 

■酢の定義
(食酢品質表示基準*平成16年10月7日農林水産省告示第1821号)

黒酢(米黒酢)

穀物酢のうち、原材料として米(玄米のぬか層の全部を取り除いて精白したものを除く。)
又はこれに小麦または大麦を加えたもののみをしようしたもので、米の使用料が穀物酢につき180g以上であって、
発酵及び熟成によって褐色または黒褐色に着色したものをいう。

 

米酢

穀物酢のうち、米の使用料が1リットルにつき40g以上もの(米黒酢を除く)をいう。

 

■黒酢も米酢も原料は米と水
上表の通り、米酢も黒酢も原材料は米です。原料の米を糖化させ、アルコール発酵、
酢酸発酵を経て食酢になるというプロセスも変わりません。
いずれも米と水を使って、酵母菌(アルコール発酵)と酢酸菌(酢酸発酵)の力で作り上げた発酵・醸造食品です。

 

■黒酢を摂取する際の注意
黒酢の空腹時の摂取や一度に大量に摂取することは、酢酸による刺激がつ強いため、
胃の粘膜を傷つける恐れがあるので注意が必要です。黒酢は健康食品の飲料やサプリメントなどで効率良く摂取できます。
そのまま飲む場合も黒酢にハチミツなどを加えたり、牛乳やジュースで割ってもおいしく摂取できます。

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