記事の詳細
黒酢と香醋 成分・原料・製法の違い
「黒酢」と「香醋」って何が違うの??
どちらも「酢」で健康に良いものですが、
「生産国」 「原料」 「製造」に大きな違いがあります。
■生産国の違い
黒酢は「日本」、香醋は「中国」、で作られています。
黒酢は、日本で作られていますが、そのはじめは江戸時代後期で、中国から日本の鹿児島県福島町に伝えられました。
現在でも、その時代の製法にこだわった製造方法で作られています。
香醋は、中国の山西省が最大の産地で、品質面においても山西省の酢が最高級であると言われています。
豊かな香りがあるため香醋と呼ばれたり、中国の黒酢とも呼ばれています。
■原料の違い
日本で作られている黒酢には、厚生労働省によって定められたJAS規格
(※農林物質の規格及び品質表示の適正化に関する法律により、食料品などが一定の品質や特別な生産方法でるくられていることを保証する規格制度)を定めがありますが、
中国の香醋には特に基準は設けられていないようです。
この基準を満たさなければ黒酢としての販売ができません。
中国で作られる香醋は、JAS規格で定義付けされていないので、
作られる地方によってもち米、玄米、コーリャン、麦、雑穀などとその原料が多彩です。
その中でも一般的にもち米が使われているようです。
■製法が違う
日本の黒酢の製法は、壺の中に玄米、水麹菌をいれほとんど人の手を加えずに糖化、
アルコール発酵、酢酸発酵の3工程を壺の中で液体発酵をして作ります。
完成までに、1~3年の熟成期間を要します。
香醋はもち米から酒を造り、もみ殻を加えて酒を吸わせます。それを職人がつきっきりでかき混ぜ発酵させます。
発酵が進んで褐色になったもろみ殻を取り出し、それを水に浸して香醋の成分を抽出し、長い年月をかけて熟成させて造ります。
このもろみ殻を加えて発酵させるやり方はほとんど水分がない状態の発酵なので固形発酵と呼ばれており、
長い発酵期間を要します。
完成までに5~8年かかるものも珍しくありません。
この原料の違いと発酵方法の違いにより、含まれる成分にも違いがでてきます。
香醋、黒醋ともにアミノ酸が含まれているのですが、香醋はタンパク質が多いもち米を原料とすることや、
個体発酵という方法により発酵・熟成期間を長く要することから黒酢よりもアミノ酸が豊富に含まれていると言われています。
黒酢と香醋、それぞれの特徴を持ち合わせていますので、
自分にあったものを探して、健康のために取り入れてみてはいかがでしょうか♪